Barnshelf バーンシェルフ

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October 12, 2017

宝塚・小林

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バーン酒場放浪記、今回は宝塚の小林。
コバヤシじゃないよ、オバヤシだよ。
先日、カレンダーどうでしょうか?とイラスト
レーターのyamyamさんからメールを頂いた。
3年程前から気になっていたのだが、
お声かけするタイミングを逃し続けていたので、
よっしゃ!とすぐに20部オーダーさせて頂いた。
yamyamさんからのメールには、当店ご常連の
ツルさんの事が書いてありびっくり。
ツルさんは洋服を作る作家さんとしても活動
されていて、何年か前の個展の際に当店に立ち寄って
下さった。それからご家族だったり、ご主人がお一人
でとよく来てくださるようになった。
ツルさんもお酒が好きだったので、いつかビール
を呑みましょうと約束をしていた。
その事を書いて返信したら、自分もお酒好きなんで
ぜひご一緒しましょうと書かれてあった。
こちらも是非是非と返した。yamyamさんと閉店前
の数分間にリズミカルにメールでキャッチボールっ
て感じ。皆さん忙しいので、なかなか日程が決まる
ような事はがないと思っていたのだが、ツルさんが
調整して下さり、数日のちにトントントンとびっく
りする位スムーズに3人の会の日が決まった。
小林といえば、8年程前にアトリエナルセの早川さん
と初めて2人で呑んだ場所だ。僕の父親が宝塚で教員を
していたので、どこか良い場所がないかと聞くと、
小林に鳥富という焼き鳥屋があると教えてくれた。
行ってみると、とてもアットホームでそして美味し
かったので、その半年後くらいには家族鳥富会を
早川一家とおこなった。その時は2Fを借りたのだが、
完全なるプライベートな普通の家の部屋で、びっくり
したのを覚えている。ヨウちゃんも小さかったし、
早川さんとのこハヤオくんはまだ授乳期だったので、
2Fのもう一つの部屋がハヤオくんの授乳室になった。
階段の下から「焼けたよー」と女将さんから声がかかると、
早川さんと交代で角度のある階段をドタドタと降りて登って
は料理を運んだ。楽しかったな。
小林には予定の30分程前に着いてしまったので、
宝塚阪急の富澤商店で買ったアーモンドをぽりぽり
食べながらちょっと散策した。アーモンドを呑む前に
食べると二日酔いしないというのはNEW.のMさんに
教えてもらった。それからはなるべく呑む前は軽く
アーモンドを胃袋に放り込むようにしている。
小林はロータリーがあるような駅前感が無くて、
いきなり住宅と個人の店がひしめいている感じ。
呑む前だったので、呑める場所が目についてしまった。
焼き鳥、お好み焼き、立ち飲み屋、焼肉屋、中華料理屋等
なんでもござれで、2軒目はどうしようと小躍りしてしまった。
鳥冨へは僕が一番乗りだった。こんばんわとのれんを
くぐると、女将さんがどーんと優しく迎えてくれて、
僕の心にスーパー安堵の波がざぶーんとやってきた。
「呑んどきいな。」と言われたので速攻で生中を
頼んだ。我慢しきれず心臓とモロきゅう、親鳥塩焼きも
10秒遅れで頼んだ。
生中を半分くらい呑んだ所でツルさんとyamyamさんが
やってきた。呑み屋の戸がガラっと開いて、お互い知った顔
だと認識した時のあの感じは久々良いやねと思った。
お疲れさまですとはじめましてのご挨拶をして会がスタート。
年齢のハナシになると僕が5歳年長だったので2人とも
驚いていた。僕の若々しさが功を奏した!?のかもしれ
ないが、最近会う人全部年下の流れだったそうで、
てっきりそう思い込んでいたそう。
彼女達は自分達のことをおっさんみたいなものだと
言っていたが、5歳程年長の自分はおでこをだした髪型
の2人が可愛かった。全員既婚者で男1、オンナ2の逆ドリカム
編成(これは千葉の江口さんがある時よく言っていたフレーズ。)
はなんだか前職の時みたいで懐かしかった。
女性社会の中での舵取りの仕方がどうだったか忘れてしまったが、
オジさんは2人の間を船を漕いで行ったり来たりした。
2人ともお酒を愛するさっぱりとした人柄で素敵だった。
きっとうちの奥さんと呑んだらとても気が合うだろう。
料理は女将さんの隙をつきながらオーダーしたり、
女将さんがおすすめするものを全部受け入れた。
ササミの梅ハチミツ、キモのタレ焼き、キムチチャーハン、
トッポギが美味しかった。
向かいの席には僕の父親と短い期間だが一緒に働いた
方がいらっしゃってびっくり。父親のテリトリーに
来た感が初めてだったので、嬉しいような恥ずかしい
ような気分になってしまった。
2軒目はぶらぶらしていると、お寿司屋さんが
目に入ってしまい、年長の僕が吸い寄せられてしまった。
入口に近づくとお客さんの楽しい会話が聞こえてきて
とても良い雰囲気。アカンもうここにしよ〜と扉をガラガラ
と開けて入店即着席。L字型カウンター10席程のお店だった。
店内はなんだかピカピカしていて、毅然とした職人さんの
雰囲気の大将が中央にいらっしゃった。壁には沢山のメニュー
が並び、カウンターの上の冷蔵ケースは曇っていたが、
良い色艶の魚やエビ、貝がならんでいた。信念のある仕事を
長年やり続け、沢山のご常連が居る良いお寿司やさん
だというのが瞬時に伝わって来た。これは素敵なお店に出会
ってしもたわぁと叫びたくなってしまった。
一発目はこれだぜとカニ味噌突き出しを頼み、それから
ウニ突き出し、バッテラ、白子等を日本酒で愉しんだ。
カウンターの端にはご常連のNさんという方がいらっしゃって、
この方がお店の空気をとても明るくしていた。大将とNさんの
会話を聞いたり、そこに入らせてもらったりして楽しかった。
中盤yamyamさんはこの方と良い感じでキャッチボールしていた。
イラストレーターってなんや?誰かに似ているな?的なやつ。
女将さんもいらっしゃったのだが、ツッコミが強めで
とても面白かった。ツルさんは1軒目でも2軒目でも冷静に
状況を確認していて、的確なツッコミフレーズが飛び出ていた。
とにもかくにも小林の寿司屋の空間で皆が一体となった。
なんともいえない素晴らしい酒場の幸福感というのか。
ツルさん、yamyamさんともにあまり寿司屋に来た事が
ないと言っていたので、楽しそうにされていて突撃して良かった。
小林駅でツルさんが西宮方面だったので、また呑みましょう
と言って別れた。僕とyamyamさんは宝塚方面だった。
エンジ色の電車に揺られながらエネルギーのあるイラストレーター
の言葉を聞いて、酔っぱらいのオジさんはゴーゴー!yamyam!と
応援した。
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