Barnshelf バーンシェルフ

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July 16, 2025

高木ソーイング

井原から1時間ほどで倉敷児島に到着。実は上を走る高速で通り過ぎるだけで降りた事がなかった。インターから山の方に走り山を少し降りたあたりに工場はあった。瀬戸内海が近い。来る時に見た太陽に光る海がとても綺麗だった。明るい光りと湿った海の風よ。
高木ソーイングの高木さんはクロキのIさんと野球部の先輩後輩。はじめましてとご挨拶。チャンピオンのTシャツ、デニムのエプロンが似合うダンディでカッコいい方だった。工場見学の前に家族のお話など色々。お父さんとして先輩なので色々と興味深かった。息子さんがしていた部活で全国各地に応援に行ったハナシや就職したハナシなど。子供の心配は尽きないやろうなぁ。一人前に稼ぐようになったらどんな気持ちやろうか。コロナ禍には生地会社の仕事としてNさんがマスクを発注したことや、その時期は防護服を毎日縫っていたとおっしゃっていた。あの時は本当に世の中どうなるのだろうと思った。最近のハナシでは僕も知っているブランドのデニムが、過去に無かった仕様を提案してきてそれをなんとか形にした熱いハナシもお聞きした。職人さんパワーの賜物なり。カッコいい。
工場には10人程の方がミシンを動かしていた。それぞれパートが決まっていて、腰の部分やサイドのステッチの部分など分業で縫われていて、淡々とミシンの音が響いていた。大きなメーカーのデニムがとにかくたくさん。その中に当店のパンツのパーツも並んでいた。うまく空いた隙間に縫って頂いて大丈夫っすのでという気持ちなり。高木さんはサービス精神旺盛で撮影して下さいとパーツや糸、型紙なんかを持ってきてくださった。ストアホリデーも撮影させていただいた。

縫製工場の後は高木さんに車で10分程走ったところにある生地をカッティグンする工場に案内頂いた。木下カッティングセンターさん。当店にデニムもカッティングいただいているところだ。ご挨拶をするとああという様子だったのでなんだかとてもうれしかった。工場に入ると細長いテーブルに生地が重ねて置いてあった。隣には切り終わった物が積まれていた。縫製工場でも感じたが、デニムの世界的人気の熱気が現場で伝わってくるというか。全体がうまく回るように高木さんたちがバランスをとっているそうだった。後半には型紙に沿ってマシンで切っていく行程を見せてもらったがなんというか気持ちが良かった。なんとなく泳ぐように切るというか。重ねた布を切るのは難しいと思う。あと木下さんからは家族経営の素敵なお話や子供と犬の名前にまつわる面白いお話も聞けて気持ちがほっこりとした。今後ともよろしくお願いいたします。高木さんとは木下さんの所で別れた。引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

気付けば夕方。せっかくなのでとデニムストリートに突撃した。平日で閑散としていたがほんとに沢山のデニムショップが並んでいた。何がどうかわからなくなるやね。間間には良さそうな呑み屋さんがあってそちらの方が気になって泊まりたくなってしまった。ブラブラと回ってセレクトショップで大きな古皿を購入。10年位前にここの方がうちでスイス軍のオールを買っていかれたことがあったのでようやく来れたて感じ。そんなことはレジの方には伝えなかったけれど。30分ほどぶらりして帰路についた。
それにしても出会う方皆さん温かくてハートがあって、しみじみ嬉しく幸せな気持ちになった。これは岡山の風土も大きく関係があるのだろう。素敵な方達の手を経て当店のデニムパンツが生まれている。大切に長く愛を持って販売を続けねば。今回案内頂いたNさんにも感謝申し上げます。きっかけの方ですもの。お盆で帰省して会話してデニムつくりませんかと言っていただいたのは、リリースの1年位前だからあれから12年。これからも引き続き宜しくお願いいたします。今回、クロキのIさんには、またまたうちのデニムが安過ぎますてといわれてしまったな。ほんとは倍位するものって言われたけれど。雑貨屋ですもの。